「今日の浴衣姿、すげぇ可愛い」 「ほ、本当に……?」 「あぁ。他の男に見せたくない。でも、悠真も琥太郎も愛音の浴衣姿見たんだよな?」 「椿君と鈴木君……?」 御堂君の言葉にハッとする。 「そうだ!!あたし、椿君に御堂君と会ったら戻るって言っちゃったんだ!!」 カナコもきっと今頃心配しているに違いない。 慌てて巾着の中からスマホを取り出すものの、電源が切れていることを思い出した。