「なぁ、朝陽。俺のところに来てる子、すげぇ可愛いよ?お前、ファンたくさんいるんだし一人ぐらい俺に分けてよ」
「あ、あのっ……」
ファンじゃないということを伝えようとしても、タイミングが難しい。
「ん?特徴?ピンクの浴衣着てる。あー、高校生ぐらいかな。目がクリクリしてて大人しそう。うん。超可愛い」
どうしよう。このままじゃ、御堂君に会えないままになっちゃう。
「あっ、あの……如月……愛音だって御堂君に伝えてください」
あたしの名前を伝えたところで御堂君に会えるはずもない。
今はきっと出店の仕事で忙しいだろうし、かき氷を買いに行きながら少しだけでもおしゃべりしたいなって思っていただけ。



