「えっ?えっ?」
あたしに話しかけてるんだよね?
思わず周りに視線を走らせると、お兄さんは「キミ!ピンクの浴衣の!」とあたしを指差した。
「キミ、さっきから行ったり来たりしてるでしょ?」
「あっ……はい……。実は友達を探していて……」
ちょうどお客さんの途切れたたこ焼き屋さんの前に行き、少し強面のお兄さんに説明する。
「この人混みの中で友達探すのは無謀だって。電話はした?」
「それが、充電が切れちゃってて……」
「うわっ、それは絶望的だなー……」
「そうなんです……。その友達、出店でかき氷を売ってるって聞いたんですけどなかなか見つからなくて……」
そう話すと、お兄さんはきょとんと表情を浮かべて目を丸くした。



