「おー、やっぱり浴衣はいいねぇ~!!いつもと雰囲気違うし超可愛い~!!愛ちゃんは可愛いし、カナちゃんは大人っぽくてきれいだね~!!」
鈴木君に褒められて、カナコはちょっぴり嬉しそう。
「鈴木君も椿君も……いつもと雰囲気違うね」
「おっ、でしょでしょ?どうどう。俺、カッコいい?」
目を輝かせる鈴木君をカナコがふっと鼻で笑う。
「何か、琥太郎は服に着られてる感じがするー」
「はっ!?嘘だろ!?カナちゃん、俺のこともっと良く見てよ!俺、イケメンでしょ~?」
「どこが?」
「マジかよー!カナちゃんの目、どっか違う場所にくっついてんじゃねーの?」
「んなわけないでしょ、バカ!!」
楽しそうにじゃれ合っているカナコと鈴木君をそのままに、あたしは椿君に声をかけた。



