そこにいたのはカナコだった。


「カナコ……どうしよう……。なんか3人が揉めてて……」


「やっぱり一波乱あったか。椿君が愛音にキスした時、御堂君ものすごーーく分かりやすく怒ってたからこりゃ終わったあとケンカになるだろうなって思ってたけど予想通り過ぎて笑えるわ」


「そ、そうなの……?」


「そうそう。琥太郎だって愛音と椿君とのキスシーンをみたもんだから、最後の方ボロボロだったし。男ってメンタル弱くてダメだわ~」


カナコは苦笑いを浮かべながらもハッキリ言った。


「そろそろ、決着をつけるべきかもね」


「決着……?」


「そう。あたし的にも決着つけてもらわないと困っちゃうんだよね」


「え?カナコが……?」


決着ってどういうことだろう……?


まだ何やら言い合いを続けている3人。


カナコは困ったような表情を浮かべながら鈴木君を見つめている。


あんなに仲の良かった3人がケンカしているところを見るのは心が痛い。


でも、その日を境に心配していることが起こってしまった。