「目……つぶるだけでいいんだよね?」 「うん。そうだよ」 「わ、分かった……」 ふぅと一度息を吐いて気持ちを落ち着かせてから目を閉じようとした時、 「お前ら、何やってんだよ」 舞台と裏側を区切る黒い幕がしゃっと勢いよく開き、御堂君が顔を覗かせた。 御堂君はツカツカとあたし達の方へ歩み寄ってあたしの手首をつかむと、自分の後ろにあたしを隠した。