しばらく歩いて、2-Bと書かれた段ボール箱の前で御堂君はぴたりと立ち止ってあたしから手を離した。
飲み物の追加注文分が当日に届くのは文化祭実行委員の椿君に聞いて知っていたけれど、すっかり忘れていた。
『文化祭当日、教材室の前に置いておくから時間がある人がとりに行こう』
椿君は確かにそう言っていた。
御堂君はすっかりそのことを忘れているあたしにそれを知らせる為に連れてきてくれたんだ。
「ごめんね、御堂君。あたしすっかり忘れてて……。クラス委員なんだからしっかりしないとだね」
ぺこりと頭を下げて段ボールを持ち上げようとしゃがみ込んだ時、
「ちげーよ」
御堂君の低い声が頭のてっぺんにふってきた。



