何故か真剣なまなざしをむける椿君。


「お前等ベラベラしゃべってんじゃねぇよ。さっさと終わらせるぞ」


すると、御堂君がムッとしたように眉間に皺をよせていった。


確かに椿君との会話に集中しすぎて、衣装の修復がおろそかになっていた。


「ご、ごめんね……。ちゃんとやります」


「針に糸を通すことすらろくにできない奴に言われたくないなぁ」


「悠真、お前は黙ってろ」


何故か椿君に怒っているように見える御堂君。


椿君はそんな御堂君に動じる様子は全くない。


この日を境に、あたしたち3人が一緒にいるときは何とも言えない空気が漂うようになった。