「手、大丈夫だった?」 椿君が視線をこちらに向ける。 あたしは小さく頷いた。 「あっ……、うん。軽くひねっただけだから大丈夫だよ。ありがとう」 「そっか。大したことなくてよかったね。でさ、朝陽に何かされた?」 「……――へっ?」 頭の中がフリーズする。 御堂君に何か……された? それって……さっきのキスのこと……? 違う。御堂君がしたんじゃない。 あたしだって御堂君からのキスを受け入れるようにアゴを持ち上げていた。