「そんな顔されたら止めらんねぇよ」 御堂君はかすれた声で言うと、そっとあたしに顔を近づけた。 遠足の日、椿くんとこういうシチュエーションになったことがある。 少女マンガごっこって椿君は言っていた。 あの時は、ドキドキしたけどどうしたらいいのか分からずに目を閉じていることしかできなかった。 だけど、今は違う。 徐々に近づいてくる御堂君の顔。 あたしは御堂君を受け入れるように目をつぶってあごを持ち上げていた。