「あー、クソ。また泣かしちまったよ」 御堂君はハァとため息をついて自分の髪をクシャッといじる。 「ごめんね、御堂君……。あたし……落し物探してて……それで迷子になっちゃって……」 「あぁ」 「スマホもなくて、誰にも連絡取れなくて……――」 「あぁ」 「今泣いてるのも……御堂君に怒鳴られたからじゃなくて……。御堂君が来てくれて嬉しくて……ホッとしてそれで……」 「分かったから、もう泣くな」 御堂君はそう言うと、あたしの体をギュッと抱きしめた。