「・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ、き」
声にならない声で、パソコンに映る秋の文章を指でなぞりながら、秋の名を呼ぶ。
キーボードに、涙が垂れ堕ちる。
『ワタシなんか、最初からいなかったものとして、キレイに忘れて』
だから秋は、遺書も残さず、何も言わず、オレらの前からいなくなったんだ。
----------------------そんなの無理に決まってるじゃないか。
秋を忘れる事なんて、一生出来ない。
忘れたくない。
秋は何にも分かってなかったんだ。
秋は小説を書けなくなったって、お父さんやお母さんの自慢の娘だったに違いないのに。
書けなくなって、自分に価値がないとでも思い込んでしまったのか。
・・・・・・・・・・・・・・・オレのせいだ。
オレが、そうさせたんだ。



