あぁ。どうしよう……


暗くて男の人の顔は見えないけど、鼻を掠める香水がキツイのはわかる。


「お姉さんカワイイからねぇー、どうしよっかなー?」


「は、離して…」


「あっ!ここでヤッっちゃおっか!」


「い、いやだ!」


振り払おうにも、男の力に女の私が勝てるはずもなく掴まれた腕は解けない。



視界が慣れてきてだんだん男の人の輪郭が見えてくる。


あっ、近づいてくる……


「や、……」


どんどん近づく顔に、怖さに目を閉じる。