「だから、俺は前を向く事にした。

それは俺の為であり、みーの為でもある。



雪、俺の女になれ。」




この人は、本気だ。



誰もを魅了するオーラと、絶対的な存在。


人を惹きつけ、

その漆黒の瞳に囚われたら抜け出せない。


有無を言わさぬ口調に、



「はい……!」


そう言うしか、選択肢はない。


無理だと諦めていても、心の何処かでこれを望んでいたのかもしれない。


どんな形であれ、好きな人の側に居れる理由が出来た事は嬉しいのだ。


多分、ここ最近で一番の笑顔だと思う。