「……やっぱバカ女だ。お前は。」
「バカ女で良いです。」
もう、良いんです。
貴方の本音が聞けただけで、私は満足なんです。
「……みーは、俺の兄貴の大事な一人娘なんだ。あいつが産まれた時からずっと一緒に居る。
だけど…兄貴とその嫁は、まだ5歳だったみーを残して死んだんだ。」
「っ………!」
哀しそうに、顔を歪めて話す雅さん。
私は、また強く雅さんを抱きしめる。
「それから、組長だった兄貴が死んで俺が組長になった。
みーを組員と育て、守る事を誓った。
あいつが俺の隣に居る事が、当たり前だったんだ……。多分、秦はそうなる事を予測していた。」
「…………」
「俺は、いつしか血の繋がったあいつを女として見ていた。欲しくて欲しくて堪らなくて、まだ11歳だったあいつを……俺は犯した。
ハハっ、キモいだろ。ロリコンだと自分でも思う。」
「全然キモくないです!
恋に、年齢なんて関係ないです!
私だって、同じ位歳の離れた雅さんが好きなんですから。」
自嘲的に笑った雅さん。
私も雅さんも、一緒だ。一緒なんだ。
「やっぱ変わってるな、お前。」
「変わってないです」
「……それからみーは、笑わなくなった。俺が、あいつから笑顔を奪った。
秦も、組員も流石に気付いてる。だけど、何も言って来なかった。
間違ってると分かってても、止められなかったんだ。俺が怖いから。
俺自身も、止められなかった。」
「………はい。」
「12歳になったみーは、家に誰も居ないのを見計らって……家出した。」
「えっ!?」
家出……まだ12歳だった未衣ちゃん。
勇気がないと、出来ないと思う。
「いや、家出で済むなら良かった。
寒い冬の日に何も羽織らず、手ぶらで何も持たずに出て行った。
……手懸りになる物が何もなくて、自分達の足で探すしかなかった。」
「未衣ちゃんは…見つかったんですか?」
「みーが見つかったのは、それから1ヶ月後だ。
繁華街で拾われて、そいつん家に住んでいた。しかも、偶然にもそれが兄貴の親友の家だった。」
「すごい偶然ですね……」


