白雪姫と組長様


「雪…ごめん。
私、そういうのは怖くて無理なの……
本当にゴメン…!」


「え、ちょ、サチ!?」


私も奈美も、いきなりの事すぎてポカーンとしている。


何故か私に謝って言い逃げしたサチ。


怖い…?何が?
ゴメン…?何に対して?


ただ分かるのは、サチが私を怯えた目で見ていた事。


「もうっ!どいつもこいつも何なのよ一体!雪、あんたなんか心当たりないの!?」


我慢の爆発した奈美は、私たちの野次馬をしていた女の子達を睨んでいる。


「い、行こっ!」


そそくさと奈美の眼力に負けて、遠退いていった女の子達。


「さぁて。雪ちゃん?お話を聞こうか。」


「は、はい……」


奈美さん、怖いです。


こうして奈美の事情聴取が始まった。


…と言っても、私ですら何が起きてるのか分からないのだけれども。