そしたらお父さん、私がグレタってお母さんに泣きついたらしい。


と言うか、「雪が……可愛い可愛い俺の雪が……」とメソメソしながらご飯を食べていたのを今でも覚えてる。



「へぇー、それが世間一般的な反抗期か……」


「秦さんは反抗期とかありました?」


「あったあった。
雪ちゃんのが可愛く思える位酷かったね。」


「どんな感じでした?」


「雅もずっと一緒に居たから、二人で髪を染めてピアス開けて酒飲んでタバコ吸って、家に帰んないで雅と繁華街で暴れたり……
まぁ、やりたい放題やってたよ。」



「…………」


……すごい学生時代をお過ごしで。


つまり、ヤンキーだったと。


「ま、高校卒業してからは流石に落ち着いたけどね?」


「なんか意外です」


そんな事を話していたら、いつの間にか家に着いていた。


「あ、お仕事頑張って下さい。」


「はいはーい」


車を降りてまた仕事に行く秦さんを見送って、家に入るのが私の最近の日課だ。