ピロン♪


「あ、返信来た!」


"本当にゴメン!すぐに着くからそほに居て!"


慌てて打ったのか、"そこ" が "そほ" になってる。


"分かりました。
構内で奈美と待ってます。"


……っと。



「向かえ来るって?」


「うん。
すぐ来るみたい。」


「そ。じゃあ校門で待ってましょ。」


大量のパンフレットを奈美は仕舞って、二人並んで校門の前に立つ。


生徒はもうそこまで居ないから、多分見られる心配はないと思う。



キキーッ


すぐに見慣れた車が、私達の前に急ブレーキで止まった。


少し、ゴムの焼けた臭いがする。