「「「「ご馳走様でした!」」」」
ガツガツ食べる組員さんに驚きながらも、美味しいご飯を食べ終わる。
食事中、未衣ちゃんと雅さんをチラリと見ると
見惚れるくらい綺麗に食べていた。
……綺麗に食べていたって表現は違うな。
食べてる姿さえ絵になる…みたいな?
二人の空間だけ、空気が洗礼されている気がした。
雅さんが時々、未衣ちゃんを愛おしそうに見ていたのだけは覚えてる。
「飯、美味しかったでしょ?」
「はい!すごく美味しかったです!」
食器の片付けは当番制で組員さんがやっているらしく、手伝うと言ったら私はやらなくていいと言われてしまった。
そんな間に雅さんと未衣ちゃんは、いつの間にか居なくなっていて……
今は秦さんと並んで廊下を歩いている。
部屋に帰るのに迷いそうだから、ついて来てもらった。
だって遠すぎて部屋までの道を、まだ覚えていない。


