「……出せ。」 雅さんの一言で、車は静かに発進する。 窓から家の方を見ると、お母さんが手を振っていた。 私も中から手を振っておいた。 今まで毎日一緒に暮らしているのが当たり前だった家族。 それが暫く離れて会えなくなる。 期間は未定らしいけど、最低でも1ヶ月は離れるらしい。 今までの人生で、家族とそんなに離れたのは初めてだ。 だから、それが寂しかったりする。 静かな車内。 一言も喋ることなく、車は篠原組へと向かっている。