「あぁー、ウチの組は少し特殊なの。」
「特殊って?」
「他の組よりも一代ずれてるの。
あたしのパパがみーくんのお兄ちゃんで組長だったんだけど、パパとママが死んじゃったから
みーくんが組長になったの。」
「……なんかゴメン。」
「気にしなくて平気だよー?」
じゃあ、未衣ちゃんは両親が居ないって事…だよね。
空気が重い。
言いたい内容じゃなかったよね……
「ね、話変えてもいー?」
「あ、うん。」
軽い口調で不自然じゃないように話を変えた未衣ちゃん。
「本題に入るね?
回りくどいの嫌いだから。」
雅さんも秦さんも未衣ちゃんも。
3人が3人して回りくどいのが嫌いらしい。
つまり、直球に来ると言うことで……
何を言われるのか分からないけど、取り敢えず姿勢を正す。
緊張するなぁ……


