白雪姫と組長様


「雪ちゃん、奈美ちゃん。
ガ◯トでも良い?」


「いいですよ」


「私はどこでも……」


てことで、多分ここから10分くらいの場所にあるガ◯トに行く事になった。


本当に行った事がないらしく、"未衣"さんは嬉しそうだ。



「未衣が初ファミレスなんて……
どうしよ。俺涙出てきた。」


「しーくん泣かないでー。」


「今日は全員でお祝いだ!
あとで電話して赤飯炊いてもらわねぇと!
あとカレンダーにマルつけねぇとな!」


「お赤飯好きじゃない」


「じゃあちらし寿司だなっ!」


"未衣"さん以上に嬉しそうなのが秦さん。


そんな私たちを無視しての会話に、奈美の顔がどんどん般若化していく。


でも2人の本当に嬉しそうな顔に、奈美も口には出せないらしい。


…だって二人共、本当に嬉しそうなんだもん。


それに水を差すような事を言えるわけがない。