「あ、初めまして。
白石雪さん、伊藤奈美さん。」
「あ、初めまして。」
「……初めまして。」
私と奈美の名前を知っているらしく、
可愛らしい笑顔で挨拶をしてくれる"みー"さん。
いきなり話しかけられるから戸惑ったけど、礼儀として挨拶をする。
…奈美は少し不機嫌。
「少し、お時間よろしいですか?」
女の私から見ても本当に可愛いと思う。
どこかのお金持ちのお嬢様の様な上品な振る舞いに、フワフワした雰囲気。
可愛い笑顔に、高そうな服。
まるで彼女の周りだけ、世界が切り離されたみたいだった。
住む世界が違うと、見ているだけで敗北感を味わう。
これが、雅さんの溺愛する奥さん。
とても、高校生には見えない。
顔はどちらかと言うと童顔で、人懐っこそうだけど
雰囲気というか、オーラが違う。
そこら辺の高校生とはかけ離れてる。
…上手く説明出来ないけど。


