「雅のあれは異常だから。
だから、俺は雪ちゃんがあれを毎日見て堪えられるのか心配だったんだよ。
…無理だと分かっていても、雅を好きになってもらいたくなかった。」
「最初から…私が一緒に住む事になるって予想していたんですか?」
「…さぁね。教えてあげない。」
意地悪だけど…やっぱり優しい。
「ねぇ雪ちゃん。
さっきの見てどう思った?
泣いてるみたいだけど。」
「……苦しかったです。
あんな雅さん…見た事なかったから…
見たくなくて…急いでこの部屋に戻って来ました。」
思い出すだけでまた涙が出そうになる。
やっと落ち着いたのにな
悔しいけど……雅さんと奥さんがお似合い過ぎて
私と奥さんじゃ、月とスッポンだ。
雅さんと並んで、見映えるのは奥さんしか居ないと思った。
歳は離れてると思うけど……恋愛に年齢は関係ないから。
誰から見てもラブラブだった。
雅さんに大事にされてる奥さんが、羨ましく思った。


