前に行った時とはなにも変わらず、相変わらずデカイ屋敷に
「「組長、お勤め御苦労様です!」」
たくさんの厳ついお兄様方。
これを組員さんと言うらしい。
門を車で潜って約10分。
玄関の前で車は止まる。
何坪あるんだろうね……
「さ、雪ちゃんも降りて。」
「ありがとうございます」
雅さんはすぐに降りてスタスタと家の中に入っていく。
その後ろ姿を見ていたら、秦さんが私の座る方のドアを開けてくれた。
どうやら私も家に入るらしい。
「「秦さん!バカ女さん!
こんにちは!」」
「……あ、こんにちは……」
「雪ちゃんが怖がってるだろ。
各自持ち場に戻れ。」
「「御意。」」
……まだ、私の名前はバカ女のままらしい。
雅さんか秦さん、どっちか訂正してくれても良いんじゃ……
厳ついお兄様方にビクビクしながら挨拶をすると、いつかに見た冷たい秦さんがお兄様方を散らした。