その日から2日が経った。


大学が終わって、バイトはないから車で家まで送ってもらってるところ。


大学の帰りは普段仕事でいない雅さんが、この後そのまま仕事らしく珍しく居る。


車の中はいつも通り誰も喋らず静かだ。


……話す話題が見つからないから。


でも、雅さんに会えるだけで嬉しいからそれでいい。


これ以上は望まない。


プルルルル


「……俺だ。……あぁ。ちっ。わかった。……じゃあな。」


電話の内容にイライラしている雅さん。


「組長、何だって?」


あれから秦さんは、雅さんを組長と呼んでいる。


あれからと言うか、私の前だから組長と呼ばなかったらしい。


「家に戻る。
資料が必要になった。」


「……わかった。
雪ちゃん、少し時間平気?」


「あ、はい大丈夫です。」



資料を取りに行く為、私は2度目の雅さんの屋敷に行く事になった。