白雪姫と組長様


「俺たちの責任です。
警戒が足りませんでした。

…本当に申し訳ありません。」


秦さんが頭を下げて謝る。


雅さんは無言で頭を軽く下げている。


「じゃあ雪ちゃんが、拉致されたり危険な目に合うって事なの!?」


「……はい。」


「……今後一切、雪に関わるな。」


真剣な表情のお父さん。


今まで見た事ないくらい怒ってる……


「それは出来ません。」


「…なに?」


「雪さんとの関係をこの場で切るという事は、雪さんがいつ拉致られても可笑しくない…という事です。」


「……じゃあ雪をどうしろと?」


「ほとぼりが冷めるまでの間、雪さんをウチで預からせてはもらえませんか?」


「……預かる?」