「あ、雪ちゃん。
そこに座って。」
「あ、はい」
指を指されたのは、雅さんの目の前のソファ。
……なんと言うか、雅さんからの視線が痛い。
秦さんは雅さんの後ろに立っていて
「秦さんは座らないんですか？」
「俺は雅と並んでは座れないからね。」
理解し難い理由を言われた。
「バカ女。
お前に話す事があって今日は呼んだ。」
「はい……」
急に真剣な顔で話を切り出した雅さんに、思わず背筋が伸びる。
「まぁ、まず最初に。
お前が知りたがってた俺たちの正体だが……」
「はい」
緊張する……
厳ついお兄さんがたくさん居る不思議な雅さんの家。
それも雅さんの正体と関係あるのだろうか。
