決めたばかりの、雅さん達が迎えに来なくなったら諦める
は多分出来ないんだ。
聞く限り、秦さんはきっと雅さんに止める事を言ったと思うから。
だから私は少しずつ、この気持ちを消していく。
「雪ちゃん。
俺もさ、雅の立場を無視出来るなら雅と雪ちゃんの恋を応援したかった。
でも雅には立場があるから、雪ちゃんみたいな子だと応援出来ないんだ。」
何故か、さっきまでの冷たいオーラではなく悲しそうに顔を歪める秦さん。
「私みたいな子……?」
「でもね?
俺達の正体が分かっても、雅を好きだって言うなら俺は雪ちゃんを応援する。」
「正体、ですか?」
「多分、明後日には分かると思う。
雪ちゃんにとっては不幸中の幸いとなってね。」
「は、はぁ……」
「あ、もう時間ないから家まで送るね。」
そう言ってカフェを出て、秦さんに家まで送ってもらった。


