白雪姫と組長様


「俺達が居るのはそういう世界なんだ。
まぁ、君には関係ないけど。」


「………」



きっと、私の見てきたおちゃらけた秦さんは偽物で、今の冷たく怖い秦さんが本物なんだろう。


「俺と雅は基本的に人間を信用しない。
雅が信用している人間は、俺と彼女の2人だけだ。
もちろん俺も雅と彼女しか信用していない。
それ以外は裏切る可能性がゼロではないから。」



「……はぁ…」


彼女……きっと"みー"さんの事だよね。


良いな…"みー"さんは愛されてるんだ。


顔も見たことない彼女が羨ましい。



「仕事柄、雅と雪ちゃんは会ってはいけないんだ。
君みたいな白い人間が俺達と関わると危険な事しかないから。

だから、雅を好きになって欲しくなかった。」



白い人間……?

どういう事だろう。