白雪姫と組長様


車に乗って、感じなくなった視線に一息つく。


「んじゃ、出発するよー」


「あ、はい。」


5分もしないで着いた駅前のカフェ。


秦さんが先回りをして私の乗る後ろのドアを開けてくれる。


「ありがとうございます」


「どういたしまして」


カラン、と鈴の軽快な音が私たちがカフェに入ったと伝える。


「いらっしゃいませ。
何名様でしょうか?」


「2人。出来れば人の目のつかない席でお願い。」


「かしこまりました。こちらへどうぞ」


雅さんとカフェに来た時のように、目をハートにした店員さんが席を案内してくれる。