「雪、あんたこれからどうするのよ。
バイトの帰りの向かえ」
「……奥さんは居てもさ、雅さんを想うくらいなら許されるよね?
私はバカ女止まりでいいから……一緒に居たい」
想うだけだからーー
ただの片思いだからーー
気づかれなければいいんだ。
バイトの帰りにほんの一時の、雅さんとの時間を過ごせればそれだけでいいんだ。
「……そう。
雪がしたいようにすればいいわ。
だけど、一緒に居て傷つくのは雪ーーー
あんただから。
それだけは覚えときなさい。」
「うんっ……ありがとう奈美」
やっぱり奈美は、どこまでも優しい。


