白雪姫と組長様


普段はクールで冷たい奈美だけど、
こういう時は優しい。


ほら、今だって穏やかな顔で私を抱きしめる。


「肩貸してあげるから。
無理しないで泣きなさい。」


「…っうわあああん」


それから奈美の肩を借りて、大声で泣いた。




「落ち着いた?」


「グス……ぅん」


「ひっどい顔。メイクが涙で溶けてヤバイわよ。
風呂貸すから洗ってきなさい。」


「はぁい」


洗面所で自分の顔を見てみたら…うん。

女としてどうかと思う。


ダメだ。酷すぎて説明したくない。



シャワーを浴びて出ると、奈美の部屋着が置かれてた。


下着はサイズが違うから、そのまんまだけど。