「雪ちゃんって面白いね」
上品に笑う秦さんに、なんだか恥ずかしくなる。
「私、面白くないですよ?」
車が走り出してから一言も誰も喋ってないのに、何処か面白かったんだろ
「1人でずっと百面相してるからさ」
「えっ!?」
うそ……穴があったら入りたいってこの事だ。
「なに考えてたの?」
「その……雅さんって何者なのかと……」
「は!?」
正直に言うと驚いたのか私をガン見する秦さん。
雅さんも閉じていた目を開けて私を珍獣でも見るような目で見ている。
「し、秦さん!前見て運転して下さい!」
危ないです!


