「……まぁ命令はまた今度で、じっくり考えて言う」 『なにその焦らし、すごい怖いんだけど!』 ぶつぶつ文句を言いながら片付けをする。 看護士さんとの約束通り、ちゃんと綺麗に。 元通りに掃除をしてんーっと大きく伸びをする。 「今日はありがとな」 『いえいえ、こちらこそ楽しか…』 「夏希」 途中で遮られ名前を呼ばれる、振り返った私は思わず目をそらした。 「絶対忘れない」