アイツが卒業しても季節は止まることがなくて

むしろ加速した時の流れは



気づけばあたしを

あの時のアイツと同い年にしていた。




契約相手が卒業ということで

皮肉にも今まで通い続けられた桜火学院は


なんだかあたしには少しもの寂しくて


あたしの時間だけが止まっていることを思い知らされる。





文化祭も

テスト勉強も


アイツがいないと味気なくて



そんなことを無意識に考えてしまう自分にあたしは驚く。




あんなに、嫌いだったのにな………




忙しい委員会に

難しくなったテストや勉強、

さらに受験勉強……


と日々忙しさに追われていても

心の奥にはわだかまりがあって……




でもそんなことを考えている暇はない。


大学受験の日が、あたしにも刻々と近づいてきている。