「綺羅ちゃん。ユキ先輩が大学行ったら、もう、会えないよ?」



そうだ…

アイツが卒業したら


この“契約”っていう唯一の繋がりも切れちゃうんだ…



「でも…」



振られるなんてわかりきった告白なんて

とても勇気が出ないよ…



「勇気が、でない?」


そう顔を覗き込んできたしーちゃんに


こくり、と頷く。





「でもやっぱり、私はユキ先輩は脈アリだと思うんだよね…。
だって、いくらなんでも嫌いな人とは契約したくないでしょ?」


しーちゃんのその言葉に
あたしは顔を上げるも

頷くことはできなかった。


そんなあたしを見て少し考えこんだしーちゃんは

パっと顔をあげて


「じゃあさ、こういうのどう?」


目を輝かせながら

そう言った。