【完】蒼色ネクタイ-好きになってごめんなさい-







「「キャーッ!ユキさまあー!!」」


周りにわあっと歓声が溢れる。




「すごい…」


あたしはその声が遠ざかって聞こえるくらい

アイツの演技に見入っていた。




『姫を選べ…だと!?』

『そうでございます。花嫁となる姫様をお選びください。』

『でも、私には…』

『王子。ふさわしい人から選ぶのです。』


ストーリーは

仲の良かった王子と少女。

でも王子は、ふさわしい人の中から姫を選ばなければならない。

王子はどうしても少女が良くて……


という、よくあるプリンセスストーリーだ。



でも…



なんで、アイツがやると



こんなに映えるんだろう…。