【完】蒼色ネクタイ-好きになってごめんなさい-







「こちらにどうぞ。」


そう言われてきたのは最前列。


「えっ!?いいんですか?」


思わず声に出してしまったあたしにしーちゃんがほほえむ。


「契約相手の出る出し物は、優先的に見させてもらえるんだよ?」


へー。そうなんだー。


…って、ん??


と、いうことは、ここは…



気づいた時にはもう遅く、


パチンと電気が切られたかと思うと



「3年1組。『プリンスの姫』」


アナウンスと同時にピンライトでスポットされたのは……





もちろん、アイツだった。