【完】蒼色ネクタイ-好きになってごめんなさい-







「着いた~!間に合ってよかった…。」


しーちゃんの声に前を向くと



「『プリンスの姫』???」


胡散臭そうなきらっきらの看板。


「いいからいいから。」


としーちゃんに押されて入ると



「うわぁ…。」


ものすごい人だった。

もうこれ、椅子座れないじゃん。


すると、しーちゃんが近くのスタッフらしき人に声をかけると

あたしを指差した。


え?なに??



あたしを見たスタッフさんは前に歩きだす。


「行こ?」


そう首を傾げたしーちゃんにまた手を引かれながらあたしは進んだ。