【完】蒼色ネクタイ-好きになってごめんなさい-







なによ……。


アイツは相も変わらず人気者で

周りのキラキラとした女の子たちを見ては

はぁと小さなため息をつく。




わかってるよ。ヤキモチやいたって意味ないことくらい。


わかってるんだけどさ…。




それでも時々

いきなり泣きたくなるような

ひとり占めしたくなるような


そんな感情に駆られちゃうんだ。




「綺羅ちゃん?」

気づけばしーちゃんがあたしの顔を覗き込んでいた。


「シフト終わったよ。行こ?」



どこに?なんて聞く暇もなく

あたしはずるずると引きずられていった。