【完】蒼色ネクタイ-好きになってごめんなさい-








「だから綺羅ちゃん。私のことは気にしなくていいからユキ先輩のところ行っておいで。
後夜祭の話もあるんじゃないかな?」




そうしーちゃんに背中を押されて

あたしはアイツの教室に走った。




きっとアイツの目の中にはあたしなんて映ってない。


でも、それでも、

たったひとりのアイツの契約者はあたしなんだから


精一杯今を楽しもう!って


そう思った。






だから…




『ユキ先輩…。好きでした。』



空につぶやいた彼女の言葉は


風にとろけて

あたしには届かなかった。