【完】蒼色ネクタイ-好きになってごめんなさい-







おどろいたように目を見開いた柚くんは



またにやりと笑うと



あたしの頬をやさしく



包んだ。




「今日はやけに素直だな、綺羅。」



「好き。好きなの。柚くんが大好きなの。」




そう絞り出すように呟いたあたしの頬を柚くんは引き寄せると






「ずっと好きって言わせてやるよ。」





唇が掠めるようにそうささやいて





いままでで



いちばんやさしいキスをした。