「それとも綺羅は、俺にイジワルされたいわけ?」 あたしの耳元でそう囁いた柚くんに あたしは思わず 柚くんの腕の中から飛びのいた。 「はっ、はぁ!?なに言ってるの?」 慌ててそういうと 柚くんはにやり、と笑った。 ななめに差し込んだあたたかな夕日が 柚くんの顔を オレンジ色に きれいに 照らす。