【完】蒼色ネクタイ-好きになってごめんなさい-








「柚くん!!」




柚くんはさっきの木のそばで


ただ呆然と立っていた。






「柚くん!」




そう肩を叩いた瞬間


サッと視界が真っ暗になり




あたしは柚くんに抱きしめられていた。






久しぶりのあたたかい感覚が


甘く体をかけめぐる。







「ごめん。俺………」




柚くんの真剣な


その声色に

その言葉に


ごくん、と唾を飲む。