「壊すって…どういう意味だよ。」
おどろいたように聞いてきたタクに
「そのままの意味よ。」
とすまして返す。
「正気か?」
「そうよ。」
怖気づいたのかそんなことを聞いてきたタクに
苛立ちながらあたしは当たり前のことを言うかのように答えた。
「やめとけよ、カナ。」
どこか縋るようなタクの瞳に
「なんでよっ。」
あたしは気づけば叫んでいた。
「タクだってそういう目的であたしに近づいたんじゃないの?
どうしてだめなの?」
あとしがそういうとたくは黙り込んでしまった。
やっぱ、そうなんじゃん。
『そういう目的で』あたしに近づいたんじゃん…

