【完】蒼色ネクタイ-好きになってごめんなさい-







「壊すって…どういう意味だよ。」

おどろいたように聞いてきたタクに

「そのままの意味よ。」

とすまして返す。



「正気か?」


「そうよ。」


怖気づいたのかそんなことを聞いてきたタクに

苛立ちながらあたしは当たり前のことを言うかのように答えた。


「やめとけよ、カナ。」


どこか縋るようなタクの瞳に


「なんでよっ。」


あたしは気づけば叫んでいた。



「タクだってそういう目的であたしに近づいたんじゃないの?

どうしてだめなの?」



あとしがそういうとたくは黙り込んでしまった。



やっぱ、そうなんじゃん。


『そういう目的で』あたしに近づいたんじゃん…