思ったよりも呆気なく落ちてしまったその手に ズキン、と心が痛む。 わかってたハズなのに……… 「じゃあね。柚先輩。」 あたしは笑顔をつくることも忘れて 捨てゼリフのようにそう言うと 柚くんが見えなくなるまで 一目散に駆けた。 そしてLINEを起動させると 一度は思いきって消したタクの画面を呼び出した-