あたしは角を曲がると耐えきれなくなって走り出した。 痛い…痛いよ…… あたしは木の根元に崩れるように座り込んだ。 堪えていた涙がぽろぽろと溢れ落ちる。 柚くんはあたしを思い出したら、あたしのことを選んでくれるって 心のどこかで信じてた。 柚くんはまたあたしのことを好きになってくれるって… でもそれはただの自惚れで 今の柚くんには リカさんがいちばんなんだ。 あたし……… 柚くんのそばにずっといたかった……。