【完】蒼色ネクタイ-好きになってごめんなさい-







もう。柚くんなんて、呼ばない。



あたしはもう。ただのお邪魔虫なんだ。






「失礼しました…………柚先輩。」





そしてあたしは振り切るように背を向けた。




「キラ……」



小さな柚くんの声が聞こえた気がした。





でも、振り返っちゃダメ。






だって、今振り返ったら…


柚くんが欲しくて仕方なくなるから。






柚くんもまた、あたしを好きなんじゃないかって…

また自惚れちゃうから。