* 今日もまた、だめだった。 そう思って俯きながら帰ろうとしたとき 「きゃ…っ。ごめんなさい…。」 ぶつかってあたしはカバンの中身をばらまいてしまった。 「俺も悪ぃ。」 聞き覚えのある声に顔をあげると 「柚…くん……。」 思ったよりも近い場所に柚くんの顔があった。 久しぶりの距離感に嬉しさが溢れる。 でも…… 「ユーキーっ!どうしたのー?」 彼女の声が聞こえてハッとした。 そうだ……… もう、柚くんはリカさんのものなんだ……。 それに柚くんは、あたしのことなんか覚えてない。